ヴィンテージウェアに見るパリジェンヌのエスプリ

名古屋ボストン美術館で行われている、パリジェンヌ展。

ゲストレクチャー、モデリスト・長谷川彰良さんの
「ヴィンテージウェアに見るパリジェンヌのエスプリ」
に参加してきました。

http://rrr00129.blogspot.jp/2017/06/blog-post_13.html

長谷川さんのお話、とても良かったです!!!

自分で作られた素敵なお洋服で登壇された長谷川さん。
長谷川さんが平成生まれと知った時の、場内のどよめき。
第一線でキラキラ輝いて、本物だからこそ、認められていく姿。
ブレない芯があり、そして謙虚な姿勢。
今回のレクチャーや、アンティークなお洋服、半・分解されたお洋服、とても感動しました。
なにより、洋服を愛しているのがとても伝わってきました。


正直1時間では足りない!でした。


さて、今回のレクチャーの目玉です。
何がすごいって、250年前の貴重なお洋服を触って、着ることができるという。

半・分解展を見れなかった私には、長谷川さんのルーツである、
消防服を見れたのも感動でした。

貴重なお洋服をこうやって、見せて、触らせて、よもや着せていただけるなんて、
おそらく、このイベント以外にはないでしょう・・・。

なんと酔狂!思い切った大胆な企画、とも思いますが、
「洋服は着るためにある」という本質を貫いた結果が、
半分解展や、今回のレクチャーなのだろうな、と感じました。

触って、着用して感じたのは、


「百聞は一見に如かず」です。


いや、一見どころか、触らせて着せていただいてしまっていますが。
触って感じる、そして、袖を通して、実際に来た時の着心地。
間違いなく、その時代を、時間を体感できます。
それを体験したときに、ああ、だから、着てみて下さいと、惜しげもなくおっしゃるのだなぁ、と。

「100年前、150年前の 感動 を100年後、150年後に伝えたい」

このコンセプト、間違いなく、しっかりと伝わる、今回のレクチャーでした。

企画して下った、ボストン美術館、そして長谷川さん、本当にありがとうございました。


さて、レポートです。

250年前の貴族が着ていたアビ。
(革命前にフランス貴族が着ていた「アビ・ア・ラ・フランセーズ」)

素材はシルク。ゴージャス!!!
現代服とは違う着心地です。
そして、重たい!
腕の可動部なんかは、動くことより、より、美しく見えることが優先されているように感じました。
しかし、手に持った時の重量感より、着た時は軽く感じました。

長谷川さんから、是非見てほしいと言われたボタン。
気が狂っている(褒めてます)のかと思える手作業・・・。これをいくつ・・・。
(長谷川さんが「多分、洋服を作る時間より、ボタンの方がかかっていると思う」とおっしゃっていました)




19世紀のテイルコート。
(革命後のイギリスカントリージェントルマンが着ていた「リージェンシーテイルコート」)

素材はウールです。
繊細な手作業。
これもやっぱり持つと重めに感じるのですが、着ると、そこまではです。
私、このお洋服のラインが、とってもとっても好きでした。
ボタンホールの手作業、ものすごい技でした。



女性用のお洋服。
なんともすごい刺繍の上着!
使っている布の量を考えたら、こんなに重たいわけないでしょ?と思える重さです。
例えるなら、楔かたびら的な。
それだけ、手作業がこの上着にぐっと詰められているんだな、と感じました。
あと、これも、ラインが美しい!!!
女性が一番綺麗に見えるように作られているのだな、と感じました。



昔の日本でも、十二単はものすごい重量ですもんね…。
結婚式に着たドレスも、和装も、ものすごく重くて(和装はかつらも)
昔の人は、体力あるな、と思ったのを覚えています。
でもね~。着ると、心躍るのですよね。楽しくて!!!

そして、貴族の服と庶民の服の、手の掛かり方が変わらないのが、ホント、おどろきでした!!!



今回、貴族が着たと思われる洋服の数々を見て感じたのは、
「誰かに着せてもらえる環境にある人が着る服」であることです。
ダウントン・アビーの世界というか、そんな感じですね。
特にレディースは完全にお手伝いがいないと、着替えができないレベルの作りになっています。
装飾の意味合いがとても強いものだな、と感じました。

反面、現代服になっていくにつれ、1人でも着れる洋服になっていっていました。
現代服が動きやすくなっていったのは、動くこと、作業すること、着心地、着用のしやすさを追求していた結果なのかな、と。

でも、その反面、昔のお洋服のように、個々の人に合わせたお洋服でない、
どちらかといえば既製服に私たちが合わせる現代服になってしまっているのですよね…。
しかし、作り手、売り手主導でない、「自由に私たちが服を選ぶ楽しみ」は、現代では当たり前の事になりました。
(これはハリー・ゴードン・セルフリッジに文句を言うべき?感謝を言うべき?)

着ている服による階級の違いも、今はそれほどなく、(まぁ、お金持ちは現代でも質の高い服を着ている方が多いですが)
貴族がいる時代に比べたら、びっくりするレベルになっているのだろうな、とパリジェンヌ展を見ても思いました。
(長谷川さんに教えていただいた、フランス革命のサンキュロットの話しかり)


現代服は、まさに、自由の象徴なのだな、と。


既成服に合わない体型になってきてしまった、40代に足をつっこんだ自分には、なんだか深く考えさせられました。
既製品が似合わないと、ただ、嘆くのではなく、与えられた自由をもっと楽しんでもいいのかな、と。
そして、もっと、自分で、体型に合うように、直せるようになりたい!と強く感じました。
昔と違って、ミシンもあるのですしね。
(日本にもパリみたいに、お洒落なセンスのお直し屋さん、もっとあればいいのにな~と思う、腕のない私)


なんにしても、数着のお洋服で、こんなに歴史のことがわかるだなんて!
洋服、なんて面白い世界なの!
本当に素敵で楽しいひとときでした。
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レポート、楽しませていただきました

詳細なレポート、臨場感が伝わってくるようでとても楽しませていただきました。

「アビ・ア・ラ・フランセーズ」お召しになったのですね。私は触っただけですが、腕が最初からかなり曲げられた状態で仕立てられてましたので、「着たらどんな心地がするのだろう」と気になっておりました。

こうした企画を通じて、洋服そのものへの関心が高まり、売り手・作り手と消費者との距離が縮まるといいな、と感じました。

ホントですね~!!

あまりの興奮に、超長文になってしました。

あの、腕の曲がり具合・・・どうなのだろう、と私も思いましたが、
来てみると以外と違和感は感じませんでした。
でも、どう考えても、動いたり作業するには向かない服ですよね(苦笑)

本当です!
素敵な企画だと思いました!!!

情熱に、本物に、年齢は関係ないとは思うのですが、
あんな素敵な若い方達が、
元気ないと言われている洋服業界を牽引してくださっているというのは、
本当に心強いな、と感じました。

カッタウェイさん、長谷川様の企画を教えていただいて、
本当にありがとうございました!
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あんぶろーしあ

Author:あんぶろーしあ
ハンドメイド好きな主婦です。
気の向くままに移り気に手作りを楽しんでいます♪

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